たまねぎ

  北区篠路町上篠路のたまねぎ畑。例年8月ご
 ろには根切りをして、葉の養分がたまねぎの中
 に戻り、横にふくらむ時期だが、取材した年は
 天候不順のため、根を切る前に葉がすっかり枯
 れてしまっていた。例年と比べると、味に大差
 は無いようだが、全体的に小ぶりになるという
 話だった。また、6月に雨が全く降らず土が硬
 くなったため、土から顔を出せずりんごの形を
 したものが多いそうだ。しかし少雨のため農薬
 散布の回数は例年より少ないらしい。

  明治4年、たまねぎが札幌農学校(現在の北
 海道大学)に日本で初めて導入され栽培された。
 現在も全国の半数以上が北海道で生産されてい
 る。しかし、作付け面積は年々減少し、輸入た
 まねぎの取扱いが増えてきているという。たま
 ねぎ作りに適した気候の北海道。その北海道で
 とれたおいしいたまねぎを、今後もたくさん使
 っていきたいものだ。
  たまねぎは、大きく早生種と晩成種に分け
 られる。早生種は「みずみずしく柔らかい」、
 晩成種は「硬く貯蔵性に優れる」という特徴
 がある。
  これからは、じゃがいもの男爵やメークイ
 ンの様に品種別に流通し、料理により使い分
 ける時代がくるのではないだろうか。